利用し合って相思相愛、なんて滑稽で愉快な愛なんだろう!
僕の気持ちに君が答えてくれた時には、まだ気付かなかった。君の愛の矛先を確信したのは付き合い始めて3ヵ月くらいの頃。友達から聞いた君の噂。
『事故で死んだ恋人がいたらしい』
あぁ成る程。最近君の視線は僕の後ろに向いている。彼と僕を重ねているんだね。そう言うと、友達は皆、口を揃えてこう言った。
『それは愛じゃない、利用されているだけだ』
まったく、皆わかってないよね。僕が君のどこに惹かれたか知ってるの?僕の後ろに向けられた笑顔、僕の後ろに向けられた愛、そんな君の表情が
僕を虜にして止まないんだから!
うん、もちろん最初は嫌だったよ。僕じゃない誰かを見てるなんて。殺してしまいたいほどだった。でも、
やっぱり君が、たまらなく綺麗だったから。
君が僕を利用して彼を想うのなら、僕が彼を利用して君を想うのも罪じゃないでしょう?
僕も大概狂ってる、僕を見てくれない君に惹かれてるだなんて。でもね、決して不幸なんかじゃないさ。これで僕達は相思相愛なんだから。
君の良い所は、遠くしか見て無い所。
心の奥で叫んでる。本当は、『僕を見て!僕を愛して!』
後書き。
わかりにくいけど、ここまでヤンデレなのはセシル。つまり、わかりにくいけどセシクラ。
by雅楽
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